泡の状貌温度計もセンサーもなかった古来から

杜氏や蔵人たちは醪の表面の泡立ちの様子を観察し、いくつかの段階に区分けすることによって、内部の発酵の進行状況を把握してきた。

この醪の表面の泡立ちの状態を状貌といい、以下のように示される。

1.筋泡留添から2ー3日ほど経つと生じてくる筋のような泡で、醪の内部での発酵の始まりを告げる。

2.水泡筋泡からさらに2日ほど経ったころ。

カニが口から吹くような白い泡。

醪の中の糖分は頂点に達している。

3.岩泡水泡からさらに2日ほど経ったころ。

岩のような形となる泡。発酵にともなって放熱されるので温度上昇も著しいころである。

4.高泡岩泡からさらに2日ほど経ったころ。

留添から通算すると1週間から10日前後。

岩泡全体が盛り上がりを見せる。

化学的には発酵が糖化に追いつこうとしている状態。

泡あり酵母と泡なし酵母の区別は、この高泡の有無で決められることが多い。

5.落泡留添から12日前後経ったころ。

泡の盛り上がりが落ち着いてくる。

化学的には発酵が糖化に追いついた状態。
update:2010年02月21日